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民泊運営のプロに聞く、2025年大阪万博に向けた市場ポテンシャル

2025年の大阪万博記載が決定し、活況を呈する大阪の旅行・宿泊市場。さらに大阪府は国家戦略特別区域に指定され、通常180日以下に限定されている民泊運営が年間を通じて可能になっています。そんな大阪の民泊市場は今どうなっているのか?これからの大阪のポテンシャルは?インバウンド×シェアリングエコノミーの領域である民泊事業においてマーケットリーダーとして、日本の観光立国の実現を目指す株式会社グランドゥースの取締役副社長、坂本正樹氏にお話を伺いました。株式会社グランドゥースは2017年設立から⺠泊運営に必要なサービスをワンストップで提供し、⽇本最⼤規模で施設を展開、大阪を中心に2019 年9⽉時点で107棟1,094室の⺠泊およびホテルの運営を行っています。

Profile

株式会社グランドゥース取締役副社長
坂本正樹(MASAKI SAKAMOTO)

2010年日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)入社。2013年株式会社XS設立、専務取締役に就任。道の駅のプラットフォーム事業「みちグル」を運営。2019年「みちグル」を讀賣テレビ放送株式会社へ事業売却。2017年株式会社グランドゥースをアパマンショップを全国展開しているAPAMANと共に設立。2019年丸紅グループ資本参画。民泊初の上場企業となるべく準備を進めている。民泊、ホテル、簡易宿泊所等の宿泊事業。全国で1000箇所以上の宿泊所を運営中。土地の価値を最大化するため設計段階から運営までワンストップで手掛ける。
株式会社グランドゥース

目次

借り上げだからこそ得られる民泊運営のノウハウ

グランドゥースの特長をおしえてください。

「民泊会社はたくさんあるのですが、弊社は大きな特長があって、物件を借り上げて運営している点です。借り上げとは自社で家賃リスクを負って運営をしていくビジネスモデルです。世の中にある民泊会社の9割5分ぐらいは運営代行なので、全くリスクがなく、お客様の物件をお預かりして、一切固定費を払わずにオペレーションだけをして手数料をいただくビジネスモデルです。

何が違うかと言うと、リスクを負っていることによる大きな責任感です。その責任感が、運営の隅々まで行き渡るのだと思っています。弊社の場合は、民泊会社にしては相当部署を細分化していて、それぞれに人員も相当数配置しています。なぜかと言うと、家賃リスクをペイするために運営をうまくやっていかないといけないからです。運営のノウハウだったり質だったりに対する執念、1部屋の売上に対する執着心ですね。そういったものに関しては大きく違うのかなと思います。」

手作り感ではなくプロが運営する民泊の市場ポテンシャル

大阪の民泊市場についておしえてください。

「大阪の民泊はまだまだやりようによっては価値がすごくあると思っています。まず2025年に大阪万博があります。その跡地にIR(統合型リゾート)が来るのではないかと言われています。橋下市長の時代からLCCの便数を増やすなどして、近隣の外国人観光客に来てもらうような仕組みが整っていますし。今日本で一番インバウンドに力を入れているエリアじゃないのかなと個人的には思っています。かつ、万博・IRが来るとインバウンドの動きはもっと加速するのかなと。

外国人の生の声を聞いても、例えば大阪では、梅田のキタエリアと難波・心斎橋のミナミエリアで言うと、ミナミエリアが圧倒的に人気なのですよね。これは、外国人の思うザ・大阪っていうものがミナミエリアだと経験できるっていうところがあると思います。外国人にはウケるエリアなのです。

ただ一方で、それに対してどんどん供給が増えることによって、需給バランスが崩れてしまうのではないかという話はあります。それは半分正解だと思うのですが、半分は不正解だと思っていて。民泊に関すると、素人のホストさんが手作り感でやっているものもあり、もちろんそれが刺さるということもあるのですが、今大阪にある数万件の民泊物件が全部そうなっているかと言うと、ほとんどそうじゃないのですよね。

生き残れるかは、立地が良い、新しいというのはもちろんあった上で、コンセプトがしっかりしているかどうかですね。運営がしっかりしているかどうか。ホテルだと基本なのですが、民泊はまだまだできていないのが現実です。ですから、しっかりしたものを作って、きちんとした運営をしていれば、基本的にはチャンスが多い市場だと思っています。」

まだ知られていない出張・ファミリーの新しい民泊需要

グランドゥースで運営されている民泊施設のゲストの国内と国外の割合についておしえてください。

「日本人が30%程度で、それ以外はほとんどアジアからの旅行者で、欧米人は3~5%くらいです。今後の戦略に関しては、日本人比率を上げていこうと思っています。国内の需要は大変重視していて、日本人比率を3割から5割まで引き上げたいなと考えています。

日本人はまだまだ需要があると考えていまして、その理由は多くの日本人が民泊の良さを知らないということです。私自身、出張も多いので、民泊もホテルも両方勉強として使うのですが、チェックインまでのスムーズさという点では確かにホテルが楽です。人がいて、全部やってくれて、キーも発行してくれて。ただし充実度で言うと、民泊が圧倒的に高いと思っています。

例えばトイレとお風呂が別々というのも、セパレートじゃないと嫌な人って結構いると思うのです。キッチンがあるので自分で料理ができるという点もファミリーには大変受ける。冷蔵庫に関しては、ホテルの冷凍庫ってアイスクリームは溶けてしまうのですけど、民泊だと家庭用の冷蔵庫を入れているので使い勝手が良い。そういった本当に細かい点まで含めると、民泊の方が広くて設備も整っていて良いと思います。部屋によっては寝室が分かれているので、複数人で泊まることができ、テーブルがあるので商談もできる。ビジネスでの利用も可能性があります。

特に東京だと、民泊が昔の闇民泊のイメージからアップデートされていなくて、汚い・うるさい・外国人・トラブルみたいなイメージばかりなのですね。民泊ってこうなんだよって弊社の物件の部屋を見せるだけでも、「え?こんなに綺麗なの?」と驚かれます。そういった事実をどんどん出していくだけでも、イメージが変わってユーザーは増えるのではないかと思っています。国内の伸び代は、大変大きいと捉えています。

部屋のサイズとベッド数によるのですが、例えば今いるこの部屋だとベッドが4台あります。4台全てダブルベッドですから、4台×2人で8人部屋になります。8人部屋の平均宿泊人数は6人前後。しかし、ホテルで6人一緒に泊まれる部屋というとほぼないのですよね。そうなると2部屋や3部屋予約しないといけない。ホテルが取りこぼした人たち、もしくは今までホテルで我慢してきた人たちは、確実に取れてきているかと思います。」

今回の大阪谷町六丁目プロジェクトの物件について、おしえてください。

「ミナミから近くて、天王寺へも一本で行ける。立地としてはたいへんポテンシャルがあると思っています。ミナミエリアから2駅、3駅圏内になると、もちろん真ん中に近ければ近いほうがいいのですが、立地よりは内装だったり空間の使い方だったり、どれだけ『ゆったり過ごせる』というイメージが湧く部屋を作れるかの方が大事になってきます。立地としては十分戦える環境で、その上でどういった部屋を作るかによって集客は変わってくると思います。

今後の展望について、おしえてください。

基本的には大阪を中心にやってきたのですが、今後も大阪に関しては一等地をやっていきながら、地方都市を中心にエリアを増やしていきたいと思っています。また、もちろん今までもこだわり抜いて部屋を作ってきたのですが、現在は開発案件がどんどん増えていますので、ブランディング・マーケティングをしっかり固めていきたいと考えています。もうひとつは内装やアメニティのクオリティの標準化です。部屋のクロスの色を張り替えるとか家電の選定をしっかり行うなどのレベルはある程度クリアできてきました。それだけではなくて、例えば水回りが一つの部屋で、この宿泊人数に対して本当にこれでいいのか、50㎡の8人部屋だから2つ以上いるのではないかと突き詰めて考えます。アメニティも全部統一するといったように、細部の細部まで統一感を持たせるということをやっていきたいと思っています。

今回の『大阪 谷町六丁目プロジェクト』の物件は私たちが積み重ねてきたノウハウは全てつぎ込んだ物件になります。

今後については北海道と沖縄にも進出していきます。地方でちょっとだけ民泊しているような方はいるのですが、供給がそんなに増えていない地方の場合、進出のチャンスが大いにあるなと考えています。地方は特に空き家問題を抱えているので、うまく有効活用して事業展開をしていきたいです。」


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